ダイエット・肥満予防に必要なビタミンD
痩せること、肥満を予防することに、ビタミンDが有効です。世の中には痩せるためのさまざまな方法がありますが、基本的な部分は変わりません。今回は、この痩せるための方法にビタミンDが欠かせないことについてのお話です。
あなたは痩せるために必要な事は、どんなことを思いますか。痩せるために必要なことは3つあります。この3つをきちんとできれば痩せることができます。もし1つでもできなければ、痩せることに苦労することになります。
痩せるために必要なこと
- 健康的な食事をすること。
- 健康体で新陳代謝が盛んであること。
- 運動をして今ついている脂肪を燃焼をすること。
それでは、痩せるために必要な3つの項目と、ビタミンDとの関連についてみていきます。
① 健康的な食事をすることについて
痩せるために必要な3つの中で①だけは、直接ビタミンDとは関わらず、ビタミンDが無くても自分の努力だけで可能な方法です。調べたり、教わったりしながらでも、自分で健康的で痩せやすい食事内容を選んで食べるだけだからです。食事内容の見直しは、痩せるためにもっとも必要で結果も付いてくるものだと言えます。
しかし、この食事療法が適切であっても、思う様に結果を出せず痩せない人がいます。これは、上記②の健康体でないことが原因である場合がほとんどです。
② 健康体で新陳代謝が盛んであることについて
病院で診断名がついている病気ならもちろんですが、生理痛が重い、生理不順が酷い、肩こり、腰痛、胃腸の調子が悪い、むくみや冷え、全身疲労など病名がつかないからだの不調まで、スッキリとした健康体でないとすばやく痩せることができません。病気がある人は新陳代謝が悪いからです。そして、新陳代謝が悪いと痩せないからです。
ビタミンD不足が原因
この不定愁訴を含んだ病気・未病(病気ではないが何らかの体調不良がある)どちらの状態においても、実は血中ビタミンD不足を強く疑うことができます。それは、ビタミンD欠乏が一因による疾患として、ガン、動脈硬化、高血圧、認知症、アレルギー疾患、自己免疫疾患、感染症、精神障害などが挙げられます。近年では、これらの病気予防として、血中ビタミンD濃度を上昇させることへの重要性が発信されています。
また、内臓脂肪型肥満の象徴であるメタボリックシンドロームにも注意が必要です。脂肪細胞は、体脂肪をためる単なるタンクではなく、全身の代謝に影響を及ぼすアディポサイトカインとよばれる“生活活性物質”を分泌します。内臓脂肪がたまりすぎると、悪玉アディポサイトカインが分泌され、善玉アディポサイトカインの分泌が抑えられます。これを放っておくとメタボリックシンドロームが進み、ゆっくりと確実に動脈硬化が進み、心臓病や脳卒中の病気リスクまで高まっていきます。
このように、皮下脂肪でも内臓脂肪でも脂肪がつき、太りすぎることで、血中ビタミンD濃度が上がりにくくなり、より新陳代謝が低下し、さらに痩せにくくなっていきます。
③ 運動をして今ついている脂肪を燃焼させることについて
それから、いくら運動をしても痩せにくい人がいます。筋肉量の低下は、脂肪燃焼効果を妨げるので、当然痩せにくくなります。
私たちが基礎代謝以外で脂肪燃焼効果を狙うのは、筋肉のなかでも骨格筋という分類の筋肉です。骨格筋は、骨と骨についていて、からだの関節を動かすときに使っています。ダイエットを促す場合は大きい筋肉でエネルギー消費をしたほうが脂肪燃焼効果も高いため、ダイエットを促す場合は圧倒的に下半身の運動をお勧めします。
筋肉というものは、たんぱく質と水で構成されています。筋肉のたんぱく質は常に合成と分解を繰り返しているので、食事によるたんぱく質摂取量が減ったり、運動などによる刺激が減ると、たんぱく質の分解が合成を上回り、筋肉が減ってきます。
ビタミンDの効果
筋肉量が減りそうになると、筋肉量を減らさないために、ビタミンDが有効になります。
筋肉には、ビタミンD受容体があり、このビタミンDが筋肉の代謝に影響を与えています。古くから太陽を浴びると運動能力の向上に有効と考えられてきました。日光を浴びることにより皮膚下で生まれるビタミンDの効果で、近年の研究でもビタミンDが筋肉に与える作用が明らかになっています。ビタミンD効果でたんぱく質の合成が高まり、筋力を向上させること、筋力を維持することに繋がります。
ビタミンDと肥満予防
いかがでしたでしょうか。もしビタミンDが欠乏してしまうと、ダイエットに必要な新陳代謝に影響がでたり、脂肪燃焼に必要な筋肉に影響がることが、ご理解いただけたのではないでしょうか。ダイエットや肥満予防を効率よく行うのであれば食事や運動だけでなく、ビタミンDの摂取にも心がけたいものです。